6月になると、住民税の決定通知書が届きます。会社員なら給与明細と一緒に、自営業の人なら自宅に郵送で。
でも、ほとんどの人がこれをそのまま引き出しにしまっています。
この紙には、「去年のふるさと納税がちゃんと得になったか」「控除の入れ忘れがないか」が全部出ています。見方を知らないだけで、毎年その確認を見送っているのは、もったいない話です。
この記事では、2026年の住民税決定通知書について「何の紙なのか」と「6月に届いたらどこを見ればいいか」を、税金にくわしくない人でも分かるようにまとめました。5分だけ、手元に通知書を用意して読んでみてください。
まず押さえる|住民税決定通知書とは(2026年版)
最初に、3つだけ。

💡 何の通知書か
2026年度の住民税の金額を知らせる紙です。住民税は「前年の所得」で決まるので、2026年度の住民税は2025年(1月〜12月)の所得がもとになっています。今年の収入ではありません。ここを勘違いしている人がとても多いです。
📅 いつ・どう届くか
会社員などは6月ごろ、勤務先から給与明細と一緒に「特別徴収税額の決定通知書」を受け取ります。自営業・年金生活・退職した人などは、6月ごろ市区町村から自宅に「決定通知書+納付書」が郵送されます。
🧮 住民税の中身
住民税は大きく2つでできています。所得に応じてかかる「所得割」(課税所得のおよそ10%)と、ほぼ全員に定額でかかる「均等割など」(森林環境税1,000円を含めて年5,000円ほど。自治体によって少し高いことがあります)。
本編|6月に届いたら確認する4つのポイント
通知書が手元にあれば、見るところは4つだけです。

✅ ① 扶養している家族は正しいか
配偶者や子どもなど、扶養している家族の人数が合っているか。家族が増えた・減ったのに反映されていないと、税額がずれます。
✅ ② 所得控除が入っているか
社会保険料控除、生命保険料控除、医療費控除、iDeCo(小規模企業共済等掛金控除)など。年末調整や確定申告で出したものが、ちゃんと載っているかを確認します。
✅ ③ 税額控除が入っているか
住宅ローン控除(住宅借入金等特別税額控除)を受けている人は、ここに反映されているかを確認します。所得税で引ききれなかった分が住民税から引かれます。
🔴 ④ ふるさと納税の控除が効いているか
2025年にふるさと納税をした人は、その控除がこの通知書に出ます。ここが今回いちばん大事なポイントなので、次の章でくわしく見ます。
最重要|ふるさと納税の控除を検算する
ふるさと納税は「2025年に寄付 → 2026年6月の住民税で控除」という時間差で効きます。だから、得になったかどうかは、いま届いた通知書でしか確認できません。

ワンストップ特例を使った人
通知書の「摘要」欄を見てください。「寄附金税額控除額 ○○円」と書かれています。この金額が、次の式とおおむね合っていればOKです。
寄附金税額控除額 ≒ ふるさと納税の合計額 − 2,000円
例:5万円ふるさと納税した → 控除額が約48,000円ならOK
確定申告をした人
ふるさと納税の控除が「所得税の還付」と「住民税の控除」に分かれます。住民税側だけ見ると式より小さくなるので、所得税の還付分と合わせて確認してください。
⚠️ 金額がズレている・控除が見当たらないとき
次のどれかが起きていることが多いです。
- ワンストップ特例の申請書を、寄付した自治体に出し忘れた
- 申請が期限(寄付した翌年の1月10日必着)に間に合わなかった
- 6自治体以上に寄付した(ワンストップは5自治体まで)
- 医療費控除などで確定申告をしたのに、ふるさと納税を申告に含め忘れた(確定申告をするとワンストップ特例は無効になります)
控除が漏れていても、寄付から5年以内なら、確定申告(還付申告)でさかのぼって取り戻せます。あきらめないでください。
会社員と自営業で違うところ
住民税の納め方は、立場によって2つに分かれます。

特別徴収(おもに会社員)
6月から翌年5月までの12回に分けて、毎月の給与から自動で天引きされます。自分で納める手間はありません。通知書は「金額のお知らせ」として受け取るだけです。
普通徴収(おもに自営業・年金生活・退職した人)
自分で年4回(おおむね6月・8月・10月・翌1月)に分けて納めます。納付書での支払いのほか、口座振替、スマホ決済、クレジットカード、納付書のeL-QRからも払えます。一括での前納も可能です。
普通徴収の人は、払い方しだいでポイント分の差がつきます。お得な払い方は自動車税と同じ考え方なので、こちらも参考にしてください。

こんな時どうする|ケース別の対処
❓ 通知書が見当たらない
会社員は勤務先の給与担当に、自営業などは市区町村の住民税担当に問い合わせれば再発行・確認ができます。
❓ 去年より住民税が高くなった
住民税は前年の所得で決まります。2025年に収入が増えた、または医療費控除などの控除が減ったことが原因のことが多いです。通知書の所得や控除の欄を前年と見くらべてみてください。
❓ 退職して今は無職なのに請求が来た
住民税は前年の所得にかかるため、退職後でも前年に収入があれば請求されます。会社を辞めると普通徴収(自分で納付)に切り替わります。驚かずに、納付書で納めてください。
❓ 払えない
放置すると延滞金がつきます。先に市区町村の窓口へ相談してください。事情によっては分割(分納)や猶予に応じてもらえます。
よくある質問
Q1. 住民税決定通知書は確定申告に使いますか?
→ 直接は使いませんが、ふるさと納税や各種控除が正しく反映されたかを確認する大事な資料です。捨てずに保管してください。
Q2. 専業主婦(夫)にも届きますか?
→ 前年に一定以上の所得がなければ住民税はかからず、通知書も届かないのが基本です。パートなどで一定額を超えて働いた場合は届きます。
Q3. ふるさと納税の控除額が「寄付額−2,000円」とぴったり合いません。
→ ワンストップ特例なら、おおむね一致していれば問題ありません。確定申告をした場合は所得税の還付と住民税の控除に分かれるため、住民税側だけでは少なく見えます。
Q4. 通知書の見方で、いちばん大事な数字はどこですか?
→ 摘要欄の「寄附金税額控除額」(ふるさと納税をした人)と、扶養・控除の欄です。
Q5. 引っ越したら住民税はどこに払いますか?
→ その年の1月1日に住んでいた市区町村に、1年分を納めます。年の途中で引っ越しても変わりません。
Q6. 控除の漏れを見つけたら、もう手遅れですか?
→ 手遅れではありません。原則5年以内なら、確定申告(還付申告)や市区町村への申し出でさかのぼって修正できます。

住民税決定通知書チェックリスト
- 6月に通知書(会社員は給与明細と一緒)を受け取ったか
- 2026年度=2025年の所得がもとになっていると理解したか
- 扶養している家族の人数が合っているか
- 社会保険料・生命保険料・医療費・iDeCoの控除が入っているか
- 住宅ローン控除が反映されているか
- ふるさと納税の「寄附金税額控除額」を検算したか
- ズレや漏れがあれば、確定申告でやり直す段取りをしたか
最後に|大事なこと
住民税の決定通知書は、ただの「金額のお知らせ」ではありません。去年の自分のお金の動きが、正しく税金に反映されたかを確かめる、年に1度のチェックの機会です。
とくにふるさと納税は、寄付した年ではなく、翌年6月のこの通知書ではじめて「得になったか」が分かります。見ないままだと、申請漏れに何年も気づけません。
6月に届いたら、引き出しにしまう前に、このチェックリストで5分だけ確認してみてください。
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